当院の治療方針

地域への定着を機に専門分野を強化
インスリン外来

当地域では3世代あるいは4世代が同居しているご家族が多いため、開業に当たっては、様々な疾患を診ることができる地域のかかりつけ診療所を目標にしました。住民の暮らしに寄り添う診療は次第に地域に定着しました。
開業から12年、これまでに患者さんの数が増加、当院の認知度も高まりました。「かかりつけ医」として幅広く相談を受けるとともに、専門である糖尿病の最新の治療を提供したいという思いから、糖尿病治療にも注力。現在では糖尿病専門医としての診療が高い割合を占め、専門的な医療の提供を中心に行っております。

糖尿病患者さんの交流の場として立ち上げた患者会も定着し、食事療法を充実させるため、管理栄養士による栄養指導も活用いただいております。さらに、超音波検査士による検査など、診療体制も整っておりますのでご相談ください。

患者会のイベントを通じて信頼関係を強化
インスリン外来

桜の名所として知られる羽村の堰(羽村取水堰)にちなみ「堰の会」と名付けられた患者会は、患者さんを中心に徐々に会員数を増やしていきました。

『堰の会』では様々なイベントを実施しています。参加者は、会員やそのご家族が中心ですが、地域住民の方の参加も歓迎しております。
イベントは近隣の市の公立施設を借りて実施し、中でも運動教室は当院専属のスポーツトレーナーが行い、定例化しております。その他、管理栄養士が講師を務める料理教室では低カロリーでおいしい料理を紹介するなど、参加者全員が楽しめる内容を盛り込んでいます。

もちろん、本来の目的である疾患や治療に対する理解をより深めるための糖尿病教室も実施しており、参加した方は私や管理栄養士の講義を真剣に聞いていただいています。

こうした活動は患者さん同士の交流の機会にもなっており、お互いに励みになっています。また、普段は話せないようなことも相談できると患者さんとスタッフの交流や信頼関係を深める場にもなっています。

ミーティングと現場指導でスタッフへのサポート体制を充実

糖尿病専門医として診療内容を充実させるためには、共に働くスタッフにも高い専門性が求められます。糖尿病治療に本格的に取り組むに当たり、管理栄養士や日本糖尿病療養指導士(CDEJ)の資格を持つ管理栄養士を採用するとともに、スタッフ教育にも力を入れました。

最初はインスリンの導入をはじめ、全ての治療を私1人で行っていましたが、定期的に研修を実施して知識を習得した上で実際に患者さんへ指導しているところを見てもらうことを繰り返し、少しずつ看護師の技能を養っていきました。座学と臨床の両面から階段を追って専門的なスタッフを育てていきました。スタッフの教育では、医師の治療方法を共有することが大切だと思います。患者さんが混乱せず安心して受診できるよう、院内で指導の内容を標準化するように心掛けています。

時間をかけた丁寧な指導を実施

糖尿病の診療を行う上で、患者さんの話を真摯に聞く事が基本になります。管理栄養士が中心となって行う栄養指導にも、その方針は共有されています。一方的に『こういう食べ物をこういう順番で食べるように』と指示するのではなく、まず患者さんが食生活で困っていることを伺った上で指導しています。

また、初診の患者さんへの栄養指導は完全予約制として、十分な時間をかけて丁寧に相談に応じるようにしています。その結果、指導を受けた患者さんからの評判も良く、定期的に栄養指導を行ってほしいと自ら再指導を申し込む方もいらっしゃいます。

最近はテレビなどで糖尿病に関する知識を得て、治療への意識が高い方も増えており、患者さんのやる気にしっかりと応える指導をすることで、さらにモチベーションを引き出すことができます。糖尿病は、進行すれば合併症を併発したり、場合によってはインスリン治療の必要性もある疾患です。

これらの情報も含め、今後の治療計画や方針を正しく伝えることが、患者さんの治療への参加意識を高めることにつながります。

専門医として地域への貢献

現在、当院が属する二次医療圏において糖尿病の医療連携促進策などを進める西多摩地域糖尿病医療連携検討会の委員としても活動しています。

同検討会では、糖尿病治療について各施設が対応できる範囲を病院・診療所ごとにリスト化して共有したり、栄養指導体制が十分整っていない診療所をサポートするために患者さん向けの糖尿病教室を開催するなど、地域で連携して糖尿病患者さんを診る仕組みの構築を目指しています。

自らも講師役を引き受けるなど専門医として積極的に活動に関わっており、病院勤務時代に比べ外に向けて発信する機会が減っていただけに、こういった取り組みにはやりがいを感じています。

増え続ける糖尿病患者さん全員を糖尿病専門医が診ることは難しい状況です。例えば、初期の診断の段階で専門医に紹介いただき、患者さんに最適な治療方法を一緒に検討した上で、その後の治療はかかりつけの先生に担っていただくというように、協力して診療する体制を築いていければと思います。

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